今週は、ねじり系のアサナと解剖学用語の復習と脊柱の各部分の可動域と主動作筋・拮抗筋の講義。
ねじり系のアサナは個人的に大好きです。
雑巾を絞ると内側から汚れた水が出てくるように、自分の内側から毒素がねじり絞られて出てくるような感覚。
今回もcHIZUさんが翻訳してくれた解剖学の本「最強のヨガレッスン」が大変役に立ちました。
私が数年の間に学んできた解剖学とアサナとの繋がりを再認識することが出来、自分が学び、伝えてきたものは間違いのないものであったと自信にも繋がる1冊です。
私のヨガ場に毎週通い続け、指導者養成コースを1期生として卒業した生徒が、こんなに素晴らしい本を翻訳し、自らの仕事を学びとし、その学びを深め、多くの方に愛読してもらいヨガの普及に努めていることは、私にとって大変誇りであり、自慢すべきことなんです。
「この本は、私の生徒が翻訳したんです!!」大声を張り上げて自慢したいぐらい(笑)
今回の講義の議題:関節可動域・主動作筋と拮抗筋。
ヨガレッスンをするヨガインストラクターにとって各関節の可動域や性質を知ることは大変重要です。可動域を知ると、おのずとアシストすべき箇所を知ることができ、より安全なアジャストメントを施すことができます。
また、主動作筋と拮抗筋を知ると、深いな痛みを感じずアサナを深めていくことが出来てきます。
例えば、前屈でハムストリングに痛みが生じつつ深めてしまうことってありますよね。では、いかにハムストリングに無理な緊張と痛みを感じずに前屈を深めていくかは、主動作筋への働きかけが重要なポイントです。
前屈をする前に、深い呼吸と共にどの部分の筋肉を収縮すべきか、どの部分の筋肉を弛めていくべきか・・・自分の意識を内側の繊細な箇所にまで行き届かせて、自分自身の1つ1つの細胞に語りかけていくのです。
ヨガ=ユジュ ユジュとは一体化していくこと。
アサナをとると、身体のあちこちで相反する矢印が発生します。
例えば、ターダアーサナでは足の裏で大地をしっかり踏みしめ、地球に根付かせる下向きの矢印↓があれば、背筋を伸ばし、頭のてっぺんが天に向かう上向き矢印↑があります。また、上腕を後ろに持っていき、肩甲骨を寄せていく矢印があると同時に胸が左右に広がる矢印があります。
パスチモッターナアーサナでは、足の後ろ全体と坐骨はしっかりとマットを押さえる下向きの矢印↓があると同時に下腹部を背中側に引っ込める矢印→を効かせながら背骨は頭の方に向かい胸を持ち上げる上向きの↑がある。そして同時に背中側の僧帽筋や肩甲骨はお尻に向かって下げていく下向きの矢印↓があります。
ブジャンガアーサナでは、下半身は大地に根づく下向きの矢印↓があり、肋骨を上に引き上げ胸を広げる上向きの矢印↑があります。
トリコーナアーサナでは、指先が床と平行に伸びていく矢印→があれば、大腿骨が骨盤の中に根付いていく矢印←があります。
呼吸にも相反する2つの動きが絶えずおきています。
吸息では、身体が大きく膨らむと同時に周りの空間は縮んでいき、吐息では、身体が縮んでいくと同時に周りの空間が広がっていきます。
生き方も同じ。
悲しみを感じれるから喜びも感じる。
暗闇しか見えない苦しい時があるからこそ、太陽が優しく照るような明るさと楽しさを感じれる。
スピリチュアルなものばかりを求めて天ばかり見上げて、足元がフワフワして大地をしっかり踏みしめてない人は、もっと下に向かう矢印を効かせてグラゥディングしてほしい。
1つの矢印の方向だけを体感せず、その真逆の矢印を同じ割合で体感すること。
その一瞬一瞬に生じる2つの相反する矢印を同時に感じていく。それがユジュ=ヨガなのです。
写真に写っている4期生と卒業生の真剣な表情がとても美しいです。