海辺ヨガライフ

糸島半島の海辺でサーフショップ&ヨガクラスを営んでおります。
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「生き方としてのヨガ」前半報告
くるみとはす主催イベント「くらしのたね」が終わってからホッと一息つく暇もなく、今年最後の上京や骨盤セミナーといった講習会等でブログのアップや店内業務・事務処理も全く手つかずにままでいました。
子供が学校から帰ってきたら、レッスンの予約メールチェック以外は極力パソコンには向かわないようにしている今日この頃でもある。

今日は、波はないが、天気も良く穏やかな糸島。
やっとここでブログのアップができます。

大変遅くなりましたが、12月8日(水)に開催された「くらしのたね」第2部「生き方としてのヨガ」の報告です。

当日は、定員割れの23名の方々に参加していただき、私が開講するヨガ指導者養成コースの卒業生や通常レッスンの生徒、子供の保育園や学校のママ友、初めてお会いする方々が参加してくれました。

指導者養成コースの卒業生でもあり、いつもヨガWSに参加してくれる熊本からの大好きなダンサー達(お土産でいただいた陣太鼓・・・旦那がとっても喜んでいましたよ〜♫)
大阪から来てくれたKさん。
遠くから本当にありがたいです。


前半は、タダアーサナ(山のポーズ)・ダンダアーサナ(杖のポーズ)の徹底講座。
タダアーサナは、全てのアーサナの基本であり、正しい立ち方のこと。
脊柱の生理的かつ自然な湾曲「中立位」は、人間が地球の重力に逆らって「立つ」という動作に必要不可欠なもの。
頸椎・胸椎・腰椎の3つ湾曲は、重力を10分の1に軽減するクッションの役割をしています。

しかし、現代人は、テレビ・パソコン・ゲーム等の普及、デスクワークといった前かがみになった姿勢をキープする時間が生活の大半を占めており、猫背になりやすく、肩が前に来て胸を閉じ、肺を圧迫することで浅い呼吸をし、エネルギーが内側に滞り、自信や気迫がない姿勢を自らとってしまっています。
また、お腹にもスペースがないので、内臓が圧迫され、特に腸の流れが悪くなり、便秘になりやすい。
腸や腰椎の近くには坐骨神経が通っており、内臓が滞ると神経もその影響を受け、腰痛や膝痛といった症状が出やすい。

また、普段から反り腰になっている人は、腰椎の神経が圧迫されやすく、腰痛になりやすい。
また体の構造上、反り腰ということは、仙骨が上に引きあがり反り返り、骨盤が広がりやすい。
また、「寝る」ということは、脊柱は重力から解放される時でもあるにも関わらず、常に反り腰になっている人は、仰向けになった時も反り腰から解放されず、布団に腰椎がつかないので仰向けで寝る姿勢がキツく、膝を曲げて横向けに寝るのがラクなのである。

中立位を保ててない姿勢は、様々な不快な症状を生み出すのです。

参加者には、ヨガベルトを使用して肩甲骨や首から脊柱ラインにかけて広く覆っている僧帽筋をお尻に向かって下げる意識や肩峰を耳たぶラインに合わせ、肩甲骨を内側に引き寄せ、胸を広げ、肋骨を呼吸とともに持ち上げる意識をカラダに覚えさせ、正しい立ち方「タダアーサナ」をとってもらいました。
ほとんどの方が、このタダアーサナをキツイ・普通じゃない・・・と感じたはず。
そう、それは、自分自身の普段の姿勢が普通で当たり前だったから正しい姿勢が普通じゃない。と感じるのです。

正しい立ち方で、背筋をどれだけ働かせないといけないのかを知るとともに、普段からどれだけ背筋を働かせてなかったか、使ってなかったか、意識してなかったかを知ることができます。

タダア―サナは、立位の基本でもあるので、ヨガベルトを付けたままトリコーナアーサナやウッティタパールシュヴァッコ―ナアーサナを生徒HIRANOちゃんにデモストレーションしてもらい、タダアーサナからのバリエーションを理解してもらいました。

悲しいことに背筋といった背骨を立てたせる伸筋は、鍛えていかないと年齢を増すごとに老化していきます。
逆に、猫背といった背骨を丸める屈筋は、鍛えなくても老化しないのです。
だから、お年寄りの方は、背中が丸くなっている人が多いのです。

鍛えると言っても、毎日ジョギングをしたり、バーベルを上げたり、ポーズの練習を必死にする必要はないのです。
タダア―サナを思い出し、背骨が丸まっている自分に気がついたら、肩甲骨を寄せ、上腕を後ろにし、胸を広げ、反り腰にならないように仙骨を下に下し、尾骨を内側に引き込めばいいのです。
とにかく、普段から丸まった姿勢の自分に多々気が付くたびに、タダアーサナをとるだけで背筋は鍛われます。

このWSに参加された方は、このアーサナの深みを知るだけで、普段の自分の姿勢を意識する頻度が増えたのではないでしょうか?


次は、ダンダアーサナ。
ダンダアーサナは、正しい座り方。
あぐら・体操座り・正座・・・・と様々な座り方がありますが、どんな座り方でもやはり猫背になっている人は多いですね。
また欧米の生活スタイルが増え、椅子に座る習慣が増えていますが、この椅子に座っているときも、椅子に浅く座り、骨盤を丸め、背もたれにもたれかかっている姿勢をよく見ます。
特に、子供のうちからそういった座り方を普段からしているせいで、若いうちから骨盤や脊柱を垂直に立てることが出来ず、なおかつ脊柱の自然な湾曲を失い、側弯症やストレートネックといった症状になる人も少ないないのです。

ヨガのクラスでよく耳にする「坐骨の上に座る」。
では、脚をのばし、骨盤を垂直に立て、坐骨の上に座ることができる人はどれぐらいいるのでしょうか?
また、「坐骨」といった骨を感じ取れる人がどれだけいるでしょうか?

今回のWSでも坐骨の上に座れている人は、1人もいませんでした。
過去にアイアンガーヨガを日々実践し、ダンダア―サナを熟知してるヨガインストラクターを10名並ばせ(その中の一人に私がいたのですが・・)、全員でダンダアーサナをとったときに、たった1人のインストラクターしか坐骨の上に座れていませんでした。

どれだけダンダアーサナの深みを知り、熟知し、そのポーズの完成形に向かう体のあらゆる場所に発生するベクトルを理解し、効かせたとしても、坐骨の上に座ることは簡単なことではないのです。

傍から見て坐骨の上に座れているか、座れていないかといった洞察力は、ある程度経験を積んだインストラクターではないと判断できませんが、坐骨の上にきちんと座れているということは、骨盤が垂直に立っているということになります。

土台となる骨盤が垂直に立つことができず、後傾したまま、前屈や側伸やねじりといった様々なバリエーションのポーズをとることは、逆にヨガのポーズで体に歪みを生むことに繋がります。
よくヨガのポーズの練習で体を痛め、整体や鍼灸に通う人の話を聞きます。
しかも、背中に湿布を張って「いい整体師を見つけた」「あそこの整骨院は、ヨガインストラクターご用達よ。」とかいう話で盛り上がっているヨガインストラクター達がいるから笑っちゃいます。
ヨガのポーズが、凶器になっては本末転倒です。

100%の参加者が坐骨の上に座れていない。
では、どうすればいいのか?
特にプロップス(補助具)を使用しなくても膝を曲げ、体操座りをさせることで坐骨の上に座り、骨盤や脊柱を垂直に立たせることはできます。
しかし、その垂直をキープしたまま脚をまっすぐ伸ばすことが出来ないのです。
そこで、プロップスの力を借りる事で脚を伸ばすことが出来てきます。

人の骨格や関節の可動域は様々だから、使うプロップの種類だったり、数も様々。
ある程度の知識や観察力が養われてくると、ダンダアーサナをとってもらい、その人の骨盤の傾き具合で、毛布が何枚いるか、ボルスターが必要だ、ボルスターだけではまだ足りない・・・といった判断が瞬時に判断できるようになってきます。

ダンダアーサナもタダアーサナと同じく、大変難しく、深いもの。
ダンダアサーナは、座位の基本でもありますが、アドムカシュヴァ―ナ―サナ(下向きの犬のポーズ)・90度のポーズ・ウッタ―ナ―サナ(立位の前屈)・ハラアーサナ(鋤のポーズ)・・・と座位だけではなく、立位や逆転の様々なポーズを知ることに繋がります。

私が定期的に開講している35時間のヨガ指導者養成コースでは、最初にこのタダアーサナとダンダアーサナを約5時間近くかけて徹底的に学んでいきます。
この2つのアーサナを今回のWSの前半たった1時間に伝えていくことは、本当に難しい!!
まだまだ伝えておきたいことが山ほどあったのですが・・・。時間がなくてすみません


タダア―サナ・ダンダアーサナを知ることで、土台となる下半身の強い根付きが、柱となる脊柱のスペースやカラダの解放を生み出すのにどれだけ大事かを知ることができます。
それは、太い木を見れば一目瞭然。
太い木の根は、その根も太く横に広がり、下に根付いています。
根の生命力が強い木の幹はやはり太く、その幹からは、両手を大きく広げたように枝葉が生えています。
大きな木の下で

それは、生き方にも同じことが言えますね。
地に足がしっかりついている人は、軸のある考え方をしています。
その人の目は、全てを見透かしているようですし、放つオーラは怖いぐらいの輝きを放っています。

地に足のついてない人は、スピリチュアルなものの考え方ばかりをし、天ばかりを見てふわふわしているように見えます。
手にとれないもの、確実性のないことばかりを信用しがちです。
響きのいい教えや言葉があれば、それを実際に体感してもないのに信用します。
その人の軸は弱く、ブレまくり、人の意見に振り回されていたりします。
自分のことをよく知らないでいるのに、さらに上のことを知ろうとします。
自分の心のケアや家族といった大事な土台をそっちのけにして、人の苦しみをどうにかしようとしてボランティアに励む人もいます。


後半のヨガの八つの戒律「八支則」の座学では、アーサナも生き方もヨガもすべて根のしっかり張った太い木と同じであることを伝えていきました。→つづく

「生き方としてのヨガ」は、写真付きで「くらしのたね」ブログにもアップされています。
どうぞご覧ください。→http://kurashinotane.jugem.jp/









































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